mobiのDXでおもローカル ~タクシー移動が無料になっていく町 京丹後~

7月にサービス開始した『mobi』について、新たに面白そうな情報をキャッチしたので、今回はそのことについて紹介してみたいと思います。

『もび?なにそれおいしいの?』

と思った貴公には、まず前回の記事をご一読いただければと思います。

※結論から述べると、(インドカレーが)おいしかったです。

無料でmobiタクシーに乗れるようになっていた!

今回お伝えしたいことの9割はこれで完結です。

7月にサービス開始したmobiですが、わずか3カ月弱の間に進化を遂げておりました。

それは・・

タダで乗れるようになっていたんです!!

正確には、”mobiで京丹後市内の下記8カ所に行く場合には利用料金が発生しない”という表現となります。

■ナマステ(飲食店)
■四季彩りの串揚げ ARATA(飲食店)
■焼肉ソウル(飲食店)
■いととめ(スーパーマーケット)
■よしおかクリニック(病院)
■ひかり塾(塾・習い事)
■音楽のまちづくりこども学習サロン(塾・習い事)
■みねやま自動車学校

※前回のmobi紹介記事で登場した、『ナマステ』と『いととめ』も入ってます!

「なんだ、全部タダってわけじゃないのね」などと思う事無かれ!
この無料で降車できるスポットは今後も拡充していく予定とのことなのです。
(マイマップもできるだけ更新していこうと思います!)

どうして無料になるの?

と思った読者の皆さま。

「いい質問ですね!」

池上彰さんのセリフを言いたかっただけのリード文ですが、どうして無料になるのか説明させていただきます。
このmobiサービス、前回記事で紹介させていただいた通り、一般利用者にとっては月額5,000円で乗り放題、もしくは1回300円で移動できるサービスです。

しかし、実は一般利用者向け以外にも【法人向け契約】というものもあるそうです。
そして、法人契約をした事業者さんには『一般利用者が無料で来れるようになる!』という仕組みになっています。

つまり、法人契約をした事業者さんにとっては、
お客さんが自店舗に来やすくなる誘客サービス
として価値を提供している、というわけです。

そのような仕組みがあるおかげで、私たち一般利用者はmobiで無料で行ける場所が増えていく・・というわけですね。
WILLERの法人営業担当の方々を応援したい気持ちが溢れてきます✨

どういう使い方が想定できるか

そんなわけで、mobiを提供しているWILLER社の法人営業担当の方が事業者さんを開拓していってくれているのだと思うのですが、今回無料で行けるようになった8つの事業者さんから、どういう方にサービスを使って欲しいと思っているのか仮説を立ててみました。

① 自動車免許を取ろうとしている人
みねやま自動車学校が無料スポットになっているので、mobiで教習所に通う事ができそうです。
また、合宿で免許取得を目指す方にとっては教習所にも買い物にもmobiを使う事で利便性がアップしそうです。
一方、mobiは車を所有しなくても移動できるという選択肢を提供するサービスでもあるので、自動車教習所としてはちょっと複雑なモノがあるかもしれません。

② 子どもを習い事に通わせている家庭
塾や学習サロンが無料スポットになっているので、タクシーで子どもが習い事に通えるのは利便性の面でも体験価値的にも良さそうです。
法人契約をする事業所としても、「ウチの塾は無料タクシーで通うことができます」なんてPRできれば、他と差別化ができそうです。

③ (お酒を呑みながら)飲食したいと思っている大人たち
焼肉屋さんや串揚げ屋さんが無料スポットになっているので、自家用車ではなくてmobiを使ってお店に行くことができそうです。集合時間を決めておけば、mobi車両の中で合流したりするかもしれませんね。ライドシェアならではの楽しみがありそうです。
帰宅については通常料金(1回300円)で帰宅すればよさそうです。地方に住む人間にとって居酒屋に行った際のハンドルキーパー問題は常につきまとうので助かります。また、飲食店にとっても差別化となりそうです。

④ (免許を返納した)高齢者の方々
高齢化が進む地方において、運転免許返納をどう扱うのかは深刻な問題です。
町の安全を考えれば、一定年齢に達した方には免許返納を促したいところですが、買物難民となってしまうとその方々の生活が著しく不便になります。
しかし、mobiはその解決策となる可能性が十分ありそうです。
今回無料スポットになった、みねやま自動車学校・いととめ・よしおかクリニック を並べてみると、【免許返納】→【日常の買物】→【身体のケア】というジャーニーが見えてきます。

あくまで仮説なので、正しいかどうかは分かりませんが、少なくとも私なら①②③④のような方にはmobiの利用をオススメしたいと思います!


【妄想】見えてくるまちの未来

mobiが取組んでいることは革新的だと思います。

これまでのタクシー移動は利用者がタクシー会社にお金を支払う、B2Cモデルでした。
しかし、今回のように事業者が誘客や差別化に利用してタクシー利用者はお金を払わないモデルはB2B2Cモデルにあたるかと思います。

デジタルの力で事業モデルやビジネスモデルを変えていくことがDX(デジタルトランスフォーメーション)とされていますが、この取組は世の中に溢れている「なんちゃってDX」とは一線を画すチャレンジだと思います。
そして、こんな取組みを京丹後市というローカルエリアで提供している事がとてもおもしろいです。

※DX=デラックスではありませんよ!それはマツコです

さて、ここからはたんポケ的妄想です。
mobiが今後のまちの未来にどういう可能性をもたらすことができそうなのか思考してみようと思います。

①若者が暮らしやすい町

丹後地方は劇的な人口減少、特に若年層がとんでもないペースで減少しています。
それでいて、若者単身者にとっては給料の割に生活コストが高い側面があり、その要因の1つはマイカーコスト(購入費用、保険代、ガソリン代、冬用タイヤ、雪対策など)が挙げられます。
今後、mobiのサービスエリアが広がり「車を持たなくても十分生活できる」ようになれば、UターンやIターンの候補地としての魅力が上がる可能性があると思います。(単身用賃貸物件にmobiがバンドルされてたりするのもよさそうです)
また、地元の中高生から声高に上がっている『店が無い・娯楽が無い』という点についても、行動範囲を広げることで町の魅力を発見する機会がつくれると思います。

②高齢者が安心して暮らせる町

前述した通り、mobiは高齢ドライバー問題を解決する可能性があります。
後期高齢者が激増していく時代において、高齢ドライバーの事故率が下がることは町の安全にもつながりますし、B2B2Cモデルで経済的負担が少なく移動できるような直接的なコスト抑制、家にこもることなく生活できるので精神的な健康面でのコスト抑制など、いろいろ社会コストが下げられると思います。
そういう暮らしを求めて、セミリタイア層が移住したい町になっていく可能性もあるような気がします。

③観光の自由度が高い町

京丹後は、夏の海水浴・冬のカニ が人気の観光地でもあります。
しかし、公共交通機関(電車・バス)の利便性はお世辞にも高いとは言えず、観光に来られる方のほとんどはマイカーを持っている層だと思います。しかし、mobiは電車や高速バスで来訪した観光客の二次交通問題にも貢献できると思います。
観光に来られた方にとっても、コンビニで買出ししてビーチで海水浴するだけでなく、地元のスーパーや飲食店と接点を持つことができるので、観光の自由度が増すでしょうし、店舗にとって観光客がお金を落としてくれることはよい事だと思います。(地域経済にとってもVery Good👍)

④データドリブンで高いQoLを実現する町

mobiのようなMaaS(マース)サービスにおける本当の価値は『サービス利用者の行動データ活用』にあると思います。どんな属性の人が、いつ、どこに行ったか が可視化されることには大きな価値がありそうです。
例えば、観光客(市外在住の人)を対象に若い人にはどういう場所が人気なのかが分かれば、観光戦略のヒントになりそうです。
また、移動情報に加えて『買い物情報』まで分かれば更に大きな価値を生みそうです。
それが分かれば、加盟店舗向けにはmobiが提供する定量的な価値を示すことができますし、購買情報を分析するためのダッシュボード機能などをアップセル商材として提供することができそうです。
それら購買データを取得するためには、mobiの中にクーポン機能・地域通貨・共通ポイント機能などを実装していく必要がありますが、たぶん既に構想にはあると思います。
(その先には、京丹後だけではなくmobiを提供するいろいろな町と通過やポイントを相互利用できるようにして、WILLERが提供する鉄道やバスで町を接続していくという本業とのシナジーも想定していると思います)

こういった未来が実現していけば、京丹後は観光で事業者が外貨(地域外からのお金)を獲得しつつ、町で生活する市民は移動コストや社会コストを抑えられて高いQoL(生活の質)で暮らしていくことができるようになるかもしれません。

※あくまで、たんポケ的妄想です。

まとめ

テンション高めでいろいろ書いてしまいましたが、まとめたいと思います。

■ タクシー乗り放題サービスmobiに『(行先)乗車無料スポット』が8カ所できていた!
■ 若者・高齢者・習い事をする子どもたち(と親)に恩恵を与えてくれそう!
■ たんポケ的妄想が実現すれば、京丹後はmobiでもっと面白くなりそう!

以上、7月のサービス開始時はタクシーを相乗りで移動する【ライドシェアサービス】だと思っていたのに、2か月後に【フリーライド(タダ乗り)サービス】になっていようとは思いませんでした!!という話にあれこれと考察&妄想を加えたレポートでございました!!

課題として(マイカー文化が強い町で)利用者を増やすこと、利用者を増やしながら法人契約を獲得していけるか、そういった相乗効果を創りつつエリアを拡大できるのか、など、プラットフォームとしてネットワーク効果づくりには今後もチャレンジが続くと思いますが、こういったプラットフォームづくりには、応援するファン(エバンジェリスト)の存在も重要だと思っているので、たんポケ的にはおもローカルを創ろうとしているmobiを応援していきたいと思ってます!

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

皆さま、ステキなローカルライフを✋

Have a nice day !!!!