田舎暮らしあるある「となりのしかたさん」【連載5/5】

2022.5.5

たんぽけライター

市民ライターのヤマダです。車を走らせているときは大音量で音楽をかけて歌ったりしていますが、信号待ちでは音量を小さくして、縮こまって見つからないようにしてしまう習性があります。

さてこの記事では、綾部市のローカル新聞「あやべ市民新聞」で連載中のほんわかのんびり田舎暮らし4コマ「となりのしかたさん」(作・シラヒゲ)からいくつか抜粋してご紹介しています。

このゆるりとした面白さを是非紹介したいと、あつかましくこの場をお借りしてきたこの記事も今回で最後。いままでお付き合いいただきありがとうございました。

さて、今回紹介するのはこちらの3本。

久しぶりに都会に出たしかたさん。慣れないコンクリートの町並みに、歩くだけでもずいぶん疲れてしまっている様子。

そして出ました、綾部弁「かなんわ」! かなわんわ、がつまった言葉で、「困った」とか「やってられない」「勘弁して」などのニュアンスです。「かなんな〜(困ったな〜)」とか「かなんが(つらいでしょう?)」などのんびりした雰囲気をまとった困りごとの意味を伝えられます。

話がそれますが、愛知県出身の知人にあるとき聞いた、こういう時に言う言葉は「えれぇ」だそう。えらい、つまり「疲れた」がなまった表現です。そしてそれを強調するときは「どえりゃえれぇ」。いかにも名古屋っぽいですが、でもこれは丁寧なほうだよ、という知人。これをフランクな言い方にすると「でえれえれぇ」。デェレエレー!? 音だけ聞くとさっぱり意味がわからないのに、その響きだけでいかにもダルそうな雰囲気が伝わって、申し訳なくも爆笑してしまったことを思い出しました。いろんな方言があるものです。

これも田舎暮らしのあるあるの1シーン。田舎暮らしというより移住者のあるあるとも言えるかもしれません。

生活の中に当たり前のようにあることは普段気にもしないですが、他愛もないことでも移住者や旅行者にとっては新鮮にうつるということってありますね。私が以前ヨーロッパに行ったときも、標識やお店の看板、郵便ポストやら電車の切符まで、なにもかもが普段と違って面白くて、写真をたくさん撮ってしまいました。

今回の4コマとは逆に、都会に長く住んでいる人にとって辟易するような人混みやお店の行列、夜の雑踏でも、地方から来た人にとっては新鮮に見えるということもよくあることでしょうね。私はあるとき、そういった都会の煩雑さや貨幣経済の渦中にいるような息苦しさに嫌気が差してしまったことがあります。それが今は田園での生活になっていることがとても新鮮でありがたいことだなあ、なんて思っています。

でも両者にいいところもそうでないところもあるのは当然のこと。いろいろな世界を経験して自分にあった場所を見つけていくことが大事です。

話は戻ってこの1コマ目の朝霧、京都北部に限らず日本海側ではよく見られる減少なのですが、観光資源になるぐらいの美しさだなといつも思います。朝目が覚めて荘厳な風景の中にいるという体験はなかなか感じられないかもしれません。

 自宅のこたつでゆったりくつろぐしかたさん。寒さで一度こたつに入るとなかなか出られなくなってしまう「こたつむり病」になってしまいました。

 気持ち、すごくよくわかります。そう、こうなることがわかっているので、私の家ではこたつの登場はできるだけ遅くするようにしています。だって家事も仕事もなにも進まなくなってしまうんですもん〜

 そしてしかたさん、いつものように家の中でもチャームポイントの作業服とキャップを変わらず身につけているのが素敵です。

 さて、いくつかご紹介してきた4コマ「となりのしかたさん」。こんなふうに、毎回何気ない瞬間を切り取って、ほっこりとした気持ちにさせてくれていつも読むのが楽しみです。これからもあやべ市民新聞で、かわらず連載が続いてくれることでしょう。

https://ayabe.city-news.jp/

それではまたどこかで。