京丹後内の空き家所有者が困ったときに知ってほしいこと

はじめまして。こんにちは。blueto建築士事務所の吉岡大と申します。

僕は、2016年より京丹後市内で建築設計事務所を経営しながら、空き家活用を事業として行っています。

これまで20棟以上の空き家を買い取り、自社で改修を行い、京丹後市への移住者向け住居の提供を行っています。

そんな僕が今回は、空き家を所有されている方向けに“空き家を持ち続けるリスク“や“空き家の活用方法”を紹介していきます。

現在空き家を所有されている方や将来ご実家等が空き家となり、まだ活用方法が決まっていない方の参考になれば嬉しいです。

京丹後市の空き家数推移の現状

さて前提として、現在の京丹後市の空き家の状況から共有していきたいと思います。

参考元:京丹後市空家等対策計画

https://www.city.kyotango.lg.jp/material/files/group/1/020203_aky.pdf

上記の空き家等数推移からわかるように、京丹後市内では地域過疎化・少子高齢化が進むことで、年々空き家の総数が増加しています。

今後も空き家の数が増加することが容易に予想できます。

こういった空き家問題は、京丹後市だけでなく、全国的に課題となっています。

そして、現在空き家を所有されている方や今後空き家を所有する予定の方にとっては、僕の主観ではありますが、空き家が増加することにより不動産の価値が下落して、今後の空き家の処分に困る事態になるのではないかと思っています。

そのため、空き家の利活用を考えるタイミングを先延ばしにせずに、早めに動いておくことが大切ではないかと思い、注意喚起と利活用方法が参考になればと思い、この記事を書くこととしました。

空き家を放置すると行政執行の可能性がある!?

とはいえ、空き家は個人の資産にもなるので、空き家のまま保有し続けるという選択肢を取られる方もいるかと思います。

不動産は個人の資産になるため、最終的には個人の責任のもとに、所有し続けるかあるいは処分する利活用するという3つの選択肢があります。その中でも、空き家をそのまま放置する場合大きなリスクが伴う可能性があります。

その理由は、空き家のまま放置をし続けることにより、建物が老朽化して、ご近所さんや地区から行政に対して苦情の連絡がいくと、その空き家を“特定空家”として認定されてしまうことになります。

個人の資産に対して、「何の権限でそんな認定するか!」とお怒りになる方もいるかと思います。

しかし、空き家を適切に管理する目的で2015年(平成27年)5月に施行された法律ができました。それが「空き家等対策の推進に関する特別措置法」になります。

その内容は、“使われていない空家を所有者が管理せずに放置していると老朽化が進み、火災の原因や地震で倒壊して近隣や地区に被害をもたらすなど、様々な悪影響をもたらす危険があります。
そのため、“特定空家”に指定されると、この法律に基づいて市区町村長の命令が及び、状況によっては罰金が科せられたり、行政代執行が行われる場合もある“というものです。

参考元:国土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html

つまり、空き家のまま放置し続けると、特定空家として指定されて、行政処分の対象になる可能性があります。
空き家問題を先延ばしつし続けることによって、ご近所さんや地区に迷惑をかけることになると心苦しいですし、行政処分の対象になる可能性が出てくると、大変なことになります。

空き家を相続すると子供達が大変!?

空き家は個人の資産となるので、仮に空き家の所有者が亡くなられた場合に、空き家は相続人に相続することになります。

日本の相続制度は、亡くなられた所有者の配偶者あるいは子(もしくは親族)に相続することになるので、空き家の所有者が一人の場合でも、相続をすると複数の所有者に空き家の権利が分散します。

その結果、相続が行われると、空き家の所有者が増えることにより、空き家を処分・利活用するには、所有者(相続人)全員の承諾が必要となります。

これのどこが問題かと言いますと、空き家を処分するハードルが一気に上がるからです。

たとえ家族であっても、空き家を処分するには空き家を所有する全員の承認が必要であり、それぞれの家族の思いや考え方が違えば、一人でも反対意見があれば、空き家を処分することはできなくなります。

空き家の所有者が増えれば増えるほどに、複数の人間がかかわることから、処分することが困難となり、そのまま放置される物件をいくつか見てきました。
結果として、家族の意見が分かれて、そのまま放置されて活用できた空き家が朽ちていき取り壊すしかなくなるのです。
さらに相続人のうちまた一人が亡くなれば、その配偶者と子に所有権がいき、空き家の持ち主が十数名になるという事例もあります。

そうならないためにも、空き家を処分するあるいは、利活用することを事前に話し合っておき、方向性を決めておいた方が無難でしょう。
後々、家族内でもめ事にならないためにも、空き家の所有者が生前に遺言を利用することもよいと思います。

空き家の利活用方法を紹介

ここからは、空き家の活用方法を紹介していきます。空き家活用に関しては、大きく分けて2つあります。その方法は①自己活用②次の世代に渡す です。

下記で詳しく解説していきます。

空き家を自己活用する

空き家を自己活用するには、セカンドハウス(別荘)としての利用する、または所有者本人が空き家がある場所に移住するという方法が考えられます。

もし空き家所有者の方で、すでに別で自宅があり、別で空家がある場合には、セカンドハウス(別荘)という方法はどうでしょうか?

京丹後市のように自然豊かな田舎暮らしをして、週末は畑を耕し、温泉にゆっくりと入り、たまには地魚やカニを食べる暮らしです。日常の暮らしとは別にセカンドライフという選択肢は、人生の幅を広げる豊かなライフスタイルだと思います。

京丹後市では、そういった地方暮らしを行いたい移住者向けの補助金制度があります。今後、京丹後市へ移住される方に、居住する部分のリフォーム費用を最大230万円、引っ越し費用を最大10万円補助金が出ます。
(※2021年12月現在)

※店舗など、居住する部分以外のリフォーム工事には補助できません。
https://www.city.kyotango.lg.jp/top/soshiki/mayoroffice/seisakukikaku/4/iju_hojo/14411.html

上記のような制度を活用して、空き家を自己活用する方法は一つの事例として考えてもらえればと思います。

次の世代に空き家を渡す

空き家活用の方法として次の世代へ渡すことも考えられます。

次の世代とは、具体的には3つのパターンがあります。

それは、①相続人に渡す ②京丹後市の空き家バンクに登録 ③民間の不動産屋に売却仲介の依頼 となります。

①相続人に渡す

家族内で、京丹後市の暮らしに興味があれば、家族への生前贈与で活用してもらう方法です。
(※生前贈与は贈与税の対象になる可能性があります。贈与税に関しては税務署へ確認してください。)
自らの家族で、住いとしてもしくは店舗として活用したいのであれば、京丹後市で活躍するための応援として、空き家を活用してもらえば、家族も喜び・地域も活性化します。

②京丹後市の空き家バンクに登録

京丹後市には、空き家情報を掲載できるサイト「空き家バンク」という制度があります。
このサイトは京丹後市内の空き家をまとめて掲載しており、空き家を活用したい人と空家所有者がマッチングできる仕組みとなっています。

参考元:京丹後市 空き家バンク
https://kyotango-akiya.jp

③民間の不動産屋に売却仲介の依頼

最後は、民間の不動産仲介業者に空き家の売却依頼を行うことです。

プロの不動産業者に売買の依頼をすることにより、適切な相場の査定や物件の権利、不動産の法律について整理して、スムーズに売却の話が進む可能性が高まります。

まとめ

空き家は、そのまま放置されると自分以外にも次の世代が、ご自身の空き家の管理や不動産処分に時間・金銭負担を増加させる可能性があります。

そのまま空き家を放置せずに、次の世代にバトンを渡すという選択肢も一つの方法ではないでしょうか?

繰り返しますが、地方の過疎化・少子高齢化により、今まで以上に空き家の数は増加していきます。
しかし、空き家は個人の資産のため、一人一人が意識的に空き家の方向性を考えていかないと前に進まない問題です。

この記事をきっかけに空き家を活用していただけると、これからの京丹後で生活していく世代の僕たちとしては、とてもうれしいです。
自然豊かな京丹後市に移住をしたい若い世代が数多くいる中で、住いが足りていない現実があります。
もし空き家を所有されていて、空き家を活用してみたい、次の世代に渡したいと思われる方の参考になればと思います。

この記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


この記事を書いた人 吉岡 大 さん

blueto建築士事務所で空き家活用を行っています。築150年の古民家に妻子3人で暮らしています。
趣味は家庭菜園づくり。

blueto|京都北部・丹後で暮らす
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